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豊國社員インタビュー メンテナンスで大切なのは当たり前のことを当たり前にやること 工事部サービス課 - 下久保雅也

豊國社員インタビュー メンテナンスで大切なのは当たり前のことを当たり前にやること 工事部サービス課 - 下久保雅也

工事部サービス課に所属して、商船に航海計器を取り付ける作業やメンテナンスを担当しています。豊國に入社したときからサービス課に在籍していて、来年で30年になります。

こういった作業の大半は、実際に現場に行って船の上でおこないます。ほぼ毎日、船の上で作業しています。

たとえば、船舶の無線機は、定期的な検査が義務付けられているので、そのための実地検査を担当しています。あとは操舵関係のオートパイロットの取り付けや整備ですね。自動車の車検のように義務的な検査ではありませんが、機械的な装置なので、お客様からのご依頼で定期的に整備させてもらっています。

こうした作業は、1人でおこなう場合もありますし、2・3人でチームになって実施する場合もあります。

30年もやっていると、いろいろな変化もありそうですね

そうですね。やはり古い機械そのままではなく、ギアで動いていた機械的なものが電子的なものに変わったり液晶ディスプレイの表示になったりしています。

目立ったところで言うと、内航船のジャイロコンパスですね。ジャイロコンパスはコマのような回転体が入っているのですが、国内の貨物輸送だけに使用される内航船では搭載しなくてもよくなっています。代わりに、電子式のGPSコンパスの搭載が増えています。こちらは回転体がないためメンテナンスが不要で、メンテナンス作業が減ってきています。

一方で、新しい装置の仕事が登場しています。たとえばAIS(Automatic Identification System:船舶自動識別装置)ですね。これは、船舶の識別符号や種類・位置・針路などを自動的に電波で知らせる装置です。これなどは、私が入社した30年前にはありませんでした。

こういう電子的な装置は、手作業で部品を取り外すものではないので、どこか故障していても基盤ごと交換することになります。調整が必要な場合も、従来ならドライバーやツマミで機械的に調整していたものが、液晶ディスプレイを見ながら調整するといった場合が増えてきています。

新しい技術が必要になったとき、仕事に関する知識はどのように学んでいくのですか?

ネットで検索したら情報が見つかるような装置ではないので、メーカーのマニュアルを読んだり研修を受けたりします。マニュアルを読んでも分からないことは、現場でOJTという感じで身に着けることになります。

無線に関しては、無線検査を担当する者は第4級海上通信士という資格をみんな取得しています。

あと、若い人を連れて現場に行くときは、造船所で上から物が落ちてきそうな場所は歩くなとか、そういった細かな所を話すことがあります。

それは重要な仕事ですよね。こういう時に仕事のやりがいや達成感を感じる、なんてありますか?

そうですね。お客様からお礼を言われるようなことがあれば、やってよかったなって思いますが、基本的には淡々とこなしているだけなんです。機器の整備は、動いて当たり前なので。

どちらかと言うと失敗のほうが記憶に残ります。たとえば、ネジや配管の締め付けが甘くてすると大目玉をくらいます。そういう時、すぐに駆けつけられる場所だったら自分で駆けつけて対応するしかありません。

それでは、この仕事ではどんなことを大切にしていますか?

やはり大切なのは挨拶だと思います。結局は人対人ですから挨拶は欠かせません。

ごく当たり前のことですが、メンテナンスは当たり前のことを当たり前にきちんとやるのが重要です。それが、船舶の安全につながるからです。

機器のメンテナンスは、将来どれだけAIが進化したとしても簡単にはなくなる仕事ではないと思っています。それだけに人との関係が重要になります。

豊國について、どんなところが自慢できますか?

独自性の高い事業をやっていることは自慢になると思います。競争相手も少ないですし、それが会社の安定性にもつながっています。だからと言って、慢心してはいけないと思っています。他のメンバーも、会社の看板を背負っていると自負していると思います。

地元企業で働くことを、どんなふうに考えていますか?

知り合いや友達に会うことも多いですよね。現場で、たまたま同級生と鉢合わせて、同じ案件の担当になったこともあります。プライベートで、スーパーに買い物に行って会うこともありますし、うちの子供と同級生の子供が同級生なったこともあります。人それぞれかも知れませんが、そんなふうに人間関係が続いていくことがメリットだと思います。

今後、豊國がこんな会社になったらという想いがあれば教えてください

長く続いてきたのは、お客様から信頼して頂けたからだと思います。これからもそれを維持しながら、信頼の輪を広げていけたらいいですよね。

こっちが儲かるからこっちの仕事、あっちが儲かるならあっちの仕事とフラフラするような会社ではなく、芯をぶらさず、どっしり構えていけたら良いと思います。

そのためには、これからの技術の変化にも追従していくことが重要です。

船自体は、無くなることはないと思います。修理や整備の仕事も、AIにできることではないので、交換する部品の単位が変わってもメンテナンスの仕事はこれからも生き残っていくと思います。

最後に、今後の目標やテーマがあれば教えてください

いつでも笑顔でいられる環境を整えることです。会社だけじゃなく、家族だとかプライベートだとかでも。これも当たり前のことですが、いつもニコニコ笑顔を返すことがやはり大切になると思っています。

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